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奈良 鎮護の道

奈良 鎮護(ちんご)の道

(写真:東大寺)

大和・斑鳩・吉野

「倭は国のまほろば」。青垣山に隠る美し国。飛鳥・藤原・平城の古代の都。緑深き山々に神々が鎮まり、森や林には仏が宿る。神社や寺院を結ぶ祈りの道が大和にめぐらされる。東には、三笠山や三輪山などが連なり、国家鎮護の東大寺や春日大社、大神神社などが並び建つ。長谷寺参詣の「初瀬街道」は天神山、初瀬山、巻向山などの裾野を初瀬川に沿っていく。大和川の北、矢田丘陵東南麓に法隆寺の斑鳩の里がある。西の京の七堂伽藍の地である。伊勢大和回りは、桜井・飛鳥を経て、多武峰と吉野を到る。峯高く聳え草木が欝蒼と繁る多武峰と、金剛蔵王を祀る金峯山、満山桜樹の吉野山は修験の山である。